VINXニューリテール・コラム
【システム運用の課題を可視化!】運用アセスメントで始める改善の第一歩
はじめに
企業活動を支えるITシステムの重要性が高まる一方、システムの運用現場では、「障害が繰り返し発生する」「業務が特定の担当者に集中している」「手作業が多く、運用負荷が高い」など、さまざまな問題が発生しています。
しかし、課題が多ければ多いほど、「なにが本当の課題なのか」「どこから改善すればよいのか」が見えにくくなるものです。
そこで今回は、システム運用の現状を客観的に把握し、改善につなげるための有効な手段である運用アセスメントについてご紹介します。
運用の課題解決は、まず「現状を知る」ことから
運用アセスメントとは、現在のシステム運用の状況を幅広い観点から調査・評価し、課題やリスク、改善すべきポイントを可視化する取り組みです。
一般的なコンサルティングが、新しいシステムや業務のあり方を検討し、将来の姿を描くことを主な目的とするケースが多いのに対し、運用アセスメントでは「現在、実際にどのような運用が行われているのか」に焦点を当てます。
こうした取り組みが必要なのは、システムは導入した時点で完成ではないからです。運用開始後には、利用者の増加や業務要件の変化、クラウドサービスの拡大、セキュリティリスクの増加、担当者の異動・退職など、さまざまな環境変化が起こります。
しかし、運用方法はシステム導入当初のままというケースも少なくありません。その結果、担当者が気づかないうちに作業が増えたり、特定の人しか対応できない業務が生まれたりと、運用負荷やリスクが少しずつ蓄積していきます。
そして、「担当者が頑張ってなんとか回している」という状態が長く続けば、担当者の退職をきっかけに業務が滞ったり、重大な障害への対応が遅れたりする可能性もあります。
働き方の観点からも、こうした運用を見直すことは重要です。担当者の経験や努力に頼ってシステムを維持するのではなく、誰でも一定の品質で運用できる環境をつくる。いわば、システム運用そのものを“ホワイト化”していくことが求められています。その第一歩となるのが、運用アセスメントによる現状の可視化です。
また、アセスメントによって課題を客観的なデータとして示せれば、「なぜ改善が必要なのか」「どの程度の効果が期待できるのか」を社内で説明しやすくなります。システム運用の改善に対する投資について、合理性のある社内決裁につなげるための材料としても活用できるのです。
運用品質を可視化し、優先順位をつけて改善する
運用アセスメントの大きなメリットは、これまで担当者の経験や感覚で捉えていた運用品質を、客観的に評価できることです。例えば、運用体制や監視、障害管理、ドキュメント、自動化など複数の観点から現状を評価し、運用上の強み・弱みを整理します。これにより、「なんとなく問題がありそう」という状態から、「どの領域に、どの程度の課題があるのか」が見える状態へ変えられます。
■ヴィンクスの運用アセスメント支援のレポート
重要なのは、アセスメントそのものがゴールではないということです。可視化した結果をもとに課題に優先順位をつけ、具体的な改善活動につなげていけます。
■ヴィンクスの運用アセスメント支援の改善提案資料
代表的な例としては、以下のような改善を推進できます。
●属人化の解消
特定の担当者しか知らない作業やノウハウを洗い出し、手順書や運用ルールとして標準化することで、担当者の不在や異動などによるリスクを低減できます。教育や引き継ぎもしやすくなり、組織として安定した運用を実現できます。●コスト削減
長年続けている作業のなかには、現在では必要性が低くなったものや、同じような作業を重複して行っているものが存在することもあります。こうした作業を整理するとともに、ツールなどを活用して自動化することで、運用工数やランニングコストの削減が期待できます。●障害対応力の向上
障害発生時の対応手順やエスカレーションルール、原因分析、再発防止の仕組みなどを見直すことで、障害を早期に発見し、復旧までの時間を短縮できる可能性があります。繰り返し発生している障害についても、その原因を整理して根本的な改善につなげられます。もちろん、改善には一時的に費用が必要となる場合もあります。しかし、自動化による工数削減や障害の減少などによって継続的なコスト削減につながれば、中長期的に投資を回収できる可能性が高いと言えます。
運用アセスメントでは、なにを確認するのか
■運用アセスメントで確認するポイント
では、実際の運用アセスメントでは、どのようなポイントを確認するのでしょうか。
代表的なものが「監視運用」です。「アラートが必要以上に発生していないか」「監視対象に漏れがないか」「閾値は適切か」「障害を早期に検知できる仕組みになっているか」などを確認します。
また、「障害管理」では、障害対応の手順やエスカレーションルール、インシデント管理、原因分析、再発防止策などを確認します。同じ障害が長期間繰り返されている場合には、問題管理の仕組みそのものを見直す必要があります。
そのほか、基幹システムなどで稼働する「ジョブ運用」、手順書や構成図などの「運用文書管理」、手作業を減らすための「自動化・効率化」なども重要な評価項目です。
こうした項目を一つひとつ確認していくことで、日々の業務のなかでは気づきにくい課題や潜在的なリスクを洗い出していきます。
約3か月で現状を可視化。ヴィンクスの運用アセスメント支援
ヴィンクスでは、小売業を中心に長年培ってきたシステム運用の知見を活かし、お客様の運用状況の把握から課題の可視化、改善提案までを一貫して支援しています。
■ヴィンクスの運用アセスメント支援の流れ
まず質問票を使用して、運用体制や管理プロセス、使用しているツール、KPI・SLA、セキュリティ対策など、現在の運用状況を俯瞰的に把握します。
その後、運用役割表をもとに、「誰が実施しているのか」「誰が責任を持っているのか」「どのような手順で実施しているのか」といった点を詳しくヒアリング。さらに必要に応じて実際の運用現場や管理資料などを確認し、ヒアリングだけでは見つけられない課題やリスクも洗い出します。
こうした調査を経て、現状評価や運用スコア、課題、リスク、改善の優先順位、ロードマップなどをまとめたレポートを作成します。アセスメント開始から現状を可視化するまでの期間は、おおむね3か月が目安です。
ヴィンクスが大切にしているのは、単に「ここに問題があります」と指摘して終わらせず、改善提案まで必ずつなげることです。
さらに、課題が10個見つかったからといって、10個すべてを同時に改善することが、お客様にとって最善とは限りません。改善に必要なコストと、そこから得られる効果を考え、費用対効果の観点からの優先順位まで含めてご提案します。
その根底にあるのは、お客様のコストをできるだけ抑えながら、効率的で安定した運用を実現するという考え方です。「本当にお客様にとって必要な改善はなんなのか」を第一に考える。それが、ヴィンクスの運用アセスメント支援の特長です。
おわりに
システム運用では、定期的に運用状況を客観的な視点から見直すことが重要です。運用アセスメントで現状を可視化し、優先順位を決めて改善する。そして、改善後も改めて運用状況を確認する。こうした継続的な改善サイクルを回すことで、環境の変化に対応できる安定したシステム運用につなげられます。
運用アセスメントにご興味をお持ちの方は、ぜひヴィンクスまでお問い合わせいただければ幸いです。
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