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【エンドポイントセキュリティを強化!】ヴィンクスがMicrosoft Defenderに切り替えた理由とは

【エンドポイントセキュリティを強化!】ヴィンクスがMicrosoft Defenderに切り替えた理由とは

はじめに

近年、企業における情報セキュリティ対策の重要性は、これまでになく高まっています。特に、ランサムウェアなどのサイバー攻撃が高度化・巧妙化する中で、従業員が使用するPCやスマートフォンといった“エンドポイント”のセキュリティ性を向上させることが必須になっています。

ヴィンクスでもこの流れを受け、エンドポイントセキュリティの強化を目的に、従来使用していたウイルス対策ソフトからMicrosoft Defenderへの切り替えを実施しました。今回のコラムでは、その背景やMicrosoft Defenderの優位性、導入効果などについてご紹介します。

エンドポイントセキュリティの強化が必要な理由

最近でも日本国内の大手企業がランサムウェアの攻撃を受け、事業停止や顧客情報の流出にいたったニュースが相次いでいます。情報処理推進機構(IPA)が発表した「情報セキュリティ10大脅威 2025」でも、「ランサムウェア攻撃による被害」は組織部門の第1位に挙げられています。

■IPA 情報セキュリティ10大脅威 2025

順位 「組織」向け脅威 初選出年 10大脅威での取り扱い
(2016年以降)
1 ランサム攻撃による被害 2016年 10年連続10回目
2 サプライチェーンや委託先を狙った攻撃 2019年 7年連続7回目
3 システムの脆弱性を突いた攻撃 2016年 5年連続8回目
4 内部不正による情報漏えい等 2016年 10年連続10回目
5 機密情報等を狙った標的型攻撃 2016年 10年連続10回目
6 リモートワーク等の環境や仕組みを狙った攻撃 2021年 5年連続5回目
7 地政学的リスクに起因するサイバー攻撃 2025年 初選出
8 分散型サービス妨害攻撃(DDoS攻撃) 2016年 5年ぶり6回目
9 ビジネスメール詐欺 2018年 8年連続8回目
10 不注意による情報漏えい等 2016年 7年連続8回目

参照:https://www.ipa.go.jp/security/10threats/10threats2025.html

ランサムウェアは単にウイルスを検出するだけでは防ぎきれず、侵入後の動きやネットワーク内での拡散を監視し、封じ込める高度な対応が求められます。また、働き方改革やリモートワークの浸透により、社外から社内システムへアクセスするデバイスが増加したため、オフィス外での利用状況を含めてPCやタブレットを安全に管理する必要があります。こうした背景から、ネットワークの外側にあるデバイスを守るエンドポイントセキュリティの強化が、企業にとって重要な課題となっているのです。

ヴィンクスはMicrosoft Defenderへ切り替え

ヴィンクスではセキュリティ強化のために、これまではウィルス対策ソフトを利用していました。しかし、Microsoft社がOfficeのライセンス体系を改定したことにより、Microsoft DefenderがMicrosoft 365ライセンスに包括される形となりました。これを機に、機能面とコスト面の両面から比較検討を行った結果、Microsoft Defenderへの切り替えを決定しました。

比較の結果、Microsoft Defenderは単なる“無料の付属サービス”ではなく、エンタープライズ環境にも十分対応できる高性能なセキュリティ性能を保持していることが確認されました。ドイツの第三者機関AV-TESTやオーストリアのAV-Comparativesからも高い評価を獲得し、アメリカのガートナー社によるエンドポイントプロテクションの評価でも上位に位置づけられています。

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これらの評価結果からもわかるように、Microsoft Defenderは市場で十分な信頼を得た製品であり、ヴィンクスが求める水準を満たすことが明らかになりました。さらに、Microsoft 365ライセンスに付属しているサービスのため、コスト削減という効果も期待できます。

Microsoft Defenderはなぜ、エンドポイントセキュリティ対策に優れているのか

ヴィンクスでは、より高度な保護を実現するために、Microsoft Defender for Endpoint P2(Plan 2)を保有しています。P2を保有することで、基本的なウイルス検出やWebフィルターなどを備えたP1(Plan1)の機能に加え、次のような高度な機能を提供します。

●高度な脅威検出と自動調査機能
AIを活用して脅威を分析し、感染拡大を防ぐための自動修復が可能に。

●インシデント対応機能
複数の端末で発生した脅威を統合的に管理し、関連する攻撃を可視化。

●脆弱性管理と評価ラボ機能
各デバイスで使用されているソフトウェアの脆弱性をスキャンし、更新状況を可視化。

■Microsoft Defender for Endpoint P1 と P2 の機能比較

項目 内容 一般的なEPP製品 MDE P1 MDE P2
EPP(侵入防止) 検出方法 ウィルス検索エンジン
及びパターンファイル
対応範囲 主に既知の脅威
可視化 管理サイト
運用負荷 他製品と同様
EDR(侵入後の検知と対応) 検出方法 挙動分析(ふるまい検知)
・脅威ハンティング
- -
対応範囲 既知+未知の脅威 - -
可視化 詳細なログと分析 - -
運用負荷 SOCや専門知識が必要 - -

管理ボードで各エンドポイントのセキュリティ状況を可視化できる点は特筆すべきポイントです。ヴィンクスのようにリモートワークを行う社員が多い環境では、社外で使用されるPCの状態を一元管理できるのは大きなメリットと言えます。


Microsoft Defender導入による効果

Microsoft Defenderへの切り替えによって、ヴィンクスでは次のような効果を実感しています。

●脆弱性に対するスピーディな対応
社員が使用するすべてのデバイスのセキュリティ状況をリアルタイムで確認できるようになり、脆弱性への対応が迅速化しました。

●セキュリティレベルの底上げ
自動修復・インシデント対応機能により、人的対応の遅れによるリスクが軽減。システム全体のセキュリティが向上しました。

●コストの最適化
既存のMicrosoft 365ライセンスに含まれる機能を活用することで、セキュリティソフトのライセンス費用を削減。品質を維持しながらコスト効率を高めることに成功しました。

●リモート環境でも安定した保護
社外ネットワークに接続する端末もクラウド経由で一元管理できるため、在宅勤務の環境下でも高いセキュリティ水準を維持しています。

おわりに

サイバー攻撃の脅威は今後も高まり続けると考えられます。だからこそ、企業側も常にセキュリティ対策をアップデートする必要があります。ヴィンクスでは、Microsoft Defenderへの切り替えにより、エンドポイントセキュリティの強化と運用効率の向上、さらにはコストメリットを実現しました。

ヴィンクスでは、こうしたMicrosoft Defenderの導入・運用を含むセキュリティ支援も行っています。ご興味がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。




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橋上 知仁 Tomohito Hashigami

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