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【目指すのは地域一番店!】今こそ活用すべきエリアマーケティングとは?

【目指すのは地域一番店!】今こそ活用すべきエリアマーケティングとは?

はじめに

流通小売業において最も大切な売上・利益をしっかり確保するには、一つひとつの店舗が「繁盛店」を目指す必要があります。特にスーパーマーケットでは、顧客満足度を高めて地域一番店になることが重要です。

そして、地域一番店となるために不可欠なのが、地域のお客様の特性やニーズに合わせた販売戦略を立てるエリアマーケティングです。このコラムでは、エリアマーケティングの重要性や活用方法についてご紹介します。

なぜエリアマーケティングが重要か

継続的に十分な売上・利益をあげていくには、多くのお客様に繰り返し店舗で商品を購入していただかなくてはなりません。そのためには、地域のお客様が求める商品を提供する必要がありますが、お客様のニーズは地域によって異なります。店舗がある地域のお客様がどのような方々で、どのような生活を営み、どのような商品を求めているのかを的確に把握するのは容易ではありません。

そこで活用すべきなのがエリアマーケティングです。エリアマーケティングを実施することで、地域のお客様の特性やニーズを分析し、適切な商品選定や販促プロモーションを行えます。


エリアマーケティングに活用できる情報

流通小売業におけるエリアマーケティングで用いるのは、店舗の会員情報・購買情報や地域の人口・世帯情報、競合となる近隣店舗の情報などです。主に政府が公開している統計データ、顧客管理システムから取得したお客様データ、GIS(地理情報システム)の地図情報などを取得し、商圏分析やマーケティング戦略の立案を行います。

従来は、政府から公開されているデータの種類には限りがありました。また、地域の人口・世帯情報の元となる国勢調査の統計情報は5年に一度で更新頻度が少ないため、現地での調査を行うなど情報の取得に多くの手間やコストがかかる状況でした。そのため継続的にデータを使用することができず、主に出店時しか活用できる場面がありませんでした。

しかし現在では、総務省統計局が毎月公開している家計調査をはじめ、携帯電話・スマートフォンのGPS機能のデータや交通系IC系の利用記録など、活用できる情報の種類が増え、更新頻度も高くなっています。地域の時間帯別の移動情報や昼夜の人口も取得できるようになり、店舗がある地域の人々の行動と購入情報を紐づけられるようにもなりました。



こうした状況の変化により、エリアマーケティングが出店後も継続的に活用できるようになってきました。その結果、出店後に取得した情報から出店時の戦略とのギャップを分析できるとともに、地域のお客様の特性やニーズに変化が生じてもすばやい対応を行え、適切なマーケティングを実施できるようになったのです。

エリアマーケティングで可能になること

上記のような情報を活用したエリアマーケティングによってPDCAを回せるようになり、お客様のニーズに応える地域一番店を目指していくことができます。


例えば以下のような出店後の課題への対応が可能となります。

● 客層:想定していたお客様が来店していない

ターゲットとしているお客様が来店していない場合、周辺施設やお客様の行動時間帯を分析し、品揃えなどを見直します。
ターゲットとしていなかったお客様が来店していた場合、お客様が何を購入しているのかを分析し、自店のターゲットとして今後も取り込めるかを検討します。

● 商品:想定していた商品が購入されていない

地域の特性や顧客属性を分析し、本当にその商品に需要があるのかを見直します。また、周辺の競合店の商品や販促方法を調査し、品揃えを再検討します。

● 環境:競合となる店舗にお客様を取られている

お客様が近隣の競合店に足を運んでいる理由が、商品の品揃えや販促方法にあるのか、またはお客様の行動範囲・経路にあるのかなどを分析し、適切な対策を行っていきます。

このように、エリアマーケティングを活用したPDCAによって、出店後のさまざまな課題への有効な対策を行えます。そして継続的な対応を積み重ねることで、着実に地域一番店へと近づいていけます。

おわりに

今回の記事が、エリアマーケティングの活用を検討するきっかけになりましたら幸いです。
ヴィンクスでは、顧客管理システムや統計データを活用したマーケティングもご支援しています。ご興味を持たれましたら、ぜひご相談ください。




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手嶋 静香 Shizuka Teshima

デジタルソリューション事業本部
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