VINXニューリテール・コラム
【今こそ導入のタイミング!?】電子棚札が実現する小売DX

家電量販店ではいち早く導入されていた電子棚札(ESL/Electric Shelf Labe)ですが、最近ではスーパーマーケットなどでも目にする機会が増えてきました。従来は紙の棚札やPOPが使用されてきたなかで、なぜ電子棚札の普及が進んでいるのかについて、今回は解説していきます。
性能&機能が進化し、多様なニーズに対応
ご存知の方も多いかと思いますが、電子棚札は店頭で販売している商品の価格や情報をデジタルで表示できるツール。在庫管理やピッキング作業にも活用できます。近年はさまざまなメーカーから高い性能・機能を持つ電子棚札が提供されています。
日本で初めて電子棚札が導入されたのは1998年。その目的は、店舗スタッフの業務負荷の軽減でした。
当初の電子棚札は、とてもシンプルなもの。そこから25年以上かけて徐々に進化を遂げてきたのです。小型で価格くらいしか表示できなかったものが、現在では複数の色を使ったグラフィカルな表示が可能になり、大型の棚札もラインナップされているため、POPとしての役割も果たせるようになりました。
テクノロジーの発展に伴って電子棚札が進化した結果、小売企業の多様なニーズに応えられるようになっています。
長寿命化によって生まれた会計上のメリット
長寿命化によって電子棚札を減価償却資産として計上できるようになったのも、導入が進む要因のひとつとなっています。
ダイナミックプライシングによるDXも実現
航空券やホテルの宿泊費ではダイナミックプライシング(需要に応じた価格変更)が一般的になってきました。
小売業においても、タイムセールや特売、見切り品の値引きはダイナミックプライシングとも言えますが、大半の店舗では価格変更に合わせて紙のPOPや棚札を作成し、対象商品の売り場を回って差し替え作業を行っています。こうした業務には多くの労力が伴い、一日に行える価格変更の回数には限度があります。
こうした価格変更に必要な業務が、電子棚札の活用によって大幅に効率化されます。その結果、タイムセールや特売だけにとどまらず、賞味期限や在庫数、天気、時間、イベントなどに合わせて臨機応変に価格を変えることも可能です。すべてのデータをシステムに集約できるため、ルール化しておけば手間をかけずに自動で価格を変更できます。
実際にヴィンクスが導入・運用をご支援したお客様でも、POPの改廃作業を約9割削減でき、値札と売価の不一致によるクレームが8割以上も減るという効果などが生まれています。
小売業のさまざまなニーズに応え、ダイナミックプライシングも可能にする電子棚札の導入は今後も加速していくはずです。
アナリストたちの分析によると、世界的な需要は10%以上のスピードで成長していくと予測されています。
電子棚札は今後、基幹システムや業務システムと適時連携し、店頭プロモーションの方針にもとづいた商品購入体験をお客様に提供するようになるはずです。
単に商品名や価格を表示する媒体ではなく、小売のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するための重要な役割を担っていくでしょう。
導入・運用にあたっての課題解決をヴィンクスがサポート
大きく進化している電子棚札ですが、その導入や効果的な運用にはさまざまな課題があります。
それらの課題の解決に、流通小売業に特化したITソリューションを提供してきたヴィンクスのノウハウや知見が活かせます。
●導入・運用コスト
導入店舗数が増えるほど大きな投資が必要になり、ランニングコストもかかります。
ヴィンクスでは多種多様な電子棚札のなかからお客様の用途や予算に適した機器を選定するのはもちろんのこと、関連機器やサーバー、システム連携、保守にかかるコストの最適化などもワンストップでご提案します。
●機器選定・システム連携
現在、電子棚札はさまざまなメーカーから多くのモデルが販売されているため、適した機器を選定するためには専門知識が必要となります。
また、電子棚札を効率的に運用するには、業務システムや基幹システム、POSシステムとの連携が必須です。各システムに精通し、効率的なシステム間データ連携について研究しているヴィンクスなら、その独自の強みを発揮してお客様をサポートできます。
●運用業務の最適化
電子棚札は導入すれば終わりではなく、その後の運用も大切です。なにをどのように表示するかによって、効果に大きな差が生まれてきます。
PDCAを回し、導入効果を最大化していく運用もヴィンクスでは手厚くサポートします。電子棚札の活用方法の知見も豊富に蓄積しているため、お客様のご要望や状況に合わせたご提案を行います。
おわりに
今回は小売業で導入が進む電子棚札についてご紹介しました。
電子棚札は今後、高機能デジタルサイネージ・電子デバイスとして物流や医療・介護などの分野でも目にする機会が増えてくるはずです。
ヴィンクスでは基幹システムやPOSシステムのパッケージ導入だけでなく、関連システム・機器などの導入・運用においても数多くのご支援実績があります。電子棚札の導入をお考えの際にも、ぜひお気軽にご相談ください。
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