VINXニューリテール・コラム
【システムを健康診断!?】ヴィンクスのデータベース改善ソリューションとは?

流通小売業でも多くの企業様が、DX化に取り組んでいます。しかし消費者の立場で考えると、日本のDX化は、まだIT化に留まっているのではないかと思います。
例えば、レジの支払い業務をIT化(例:セルフレジ等)して効率を上げることはできていますが、ビジネスモデル自体を考え直すDX化(例:Amazon Go等)検討にはいたっていない状態が多いのではないでしょうか。IT化の先にある「消費者起点でのDX化」に到達することが、流通小売業がニューリテール化を成功させる鍵だと、私は考えます。
今回のコラムでは、そうした流通小売業のニューリテール化を支援する「データベース改善ソリューション」についてご紹介します。データベースに着目し、性能改善やコスト削減を実現するヴィンクスの新サービスについて、ぜひご覧ください。
ニューリテール化において重要な「消費者起点」
例えばスーパーマーケットなどを考えた際に、お客様にとって重要なのは店舗で商品を見て購入することです。
ネット販売の拡大により家電量販店や雑貨店などでは近年、ショールーミングの増加が問題視されていますが、スーパーマーケットでの買いものにおいては異なります。実際に商品を手に取って確認することを重視しており、特に生鮮食品においてその傾向が強く、ショールーミング化の傾向は低いと考えています。
さらに消費者は店舗での買いもの体験を楽しんでいることが多く、これがオンラインショッピングにはない魅力となっているのではないでしょうか。店舗での購入を消費者が重視しているからこそ、大切なのは「ストレスなくお買いものできる環境を整えること」であり、これがニューリテール化において重要な「消費者起点」のひとつであると私は考えています。
そして、このような環境をつくり出すうえで大切になるのが、以下の4つです。
私が最もストレスに感じるのは会計前にレジの行列に並ぶことですが、これは多くの方が共感してくださるのではないでしょうか。昨今は行列解消の対策として、セルフレジや支払機など会計プロセスを自動化・効率化するシステムの導入が進んでいます。これは行列緩和には効果的ではありますが、慣れていないお客様にとってはストレスが増えることにもつながっているのではないでしょうか。今後は、お客様により良い購買体験を提供するために、AI技術を活用したシステム(例:AIやカメラを活用してレジへの人員配置を適正化する混雑緩和システム)などの導入とともに、システムを補完する観点での人の動員も進んでいくはずです。
そのような状況において、システムやAIを高精度で速やかに動かすためには、すべてのシステムと連携するデータベースの性能やスペックが非常に大切になってきます。
システム全体へ影響するデータベース
流通小売業の多くの業務ではデータのやり取りが発生しており、システム間のスムーズな連携が要求されます。多くのデータを扱うにはデータベースが不可欠であり、業務処理はデータベースを経由して応答することがほとんどです。
AI技術を用いると取り扱うデータ量が増加しますが、データ量が増えるほどデータベースのサイズは巨大化し、仕組みも複雑になって高度化します。またデータ量の増加はさまざまな業務処理における応答速度の悪化に直結します。
データベースの応答速度を速めようと闇雲にリソーススペックを高めると、将来にわたって大きなコストを抱えることになります。ヴィンクスのお客様でも、高額なランニングコストに頭を抱え、コストの7割をデータベースが占めているようなケースがありました。
データベースにコストがかかり過ぎてしまうと、他の投資に割く予算がなくなってしまいます。また、本来はデータベースの設定値を見直すことで、高額なリソースを使わなくても必要性能を発揮できるにも関わらず、多くの企業様でその最適化が行われていません。
そうした課題を解消するために創出したのが、ヴィンクスのデータベース改善ソリューションです。
ヴィンクスのデータベース改善ソリューションとは
店舗のIT化が進むなかで、データベースの性能やコストを最適化する重要性は高まっています。一方で、データベースの最適化を担えるエンジニアは人材が不足しており、自社で雇用できたとしても希少なスペシャリストに見合う人件費が必要となります。
そこで、ヴィンクスは2024年からデータベース改善ソリューションを開始しました。ヴィンクスが培ってきたデータベースのチューニングノウハウを活かし、業種問わず、少しでも多くの企業様が持つシステムを最適化したいと考えています。
データベース改善ソリューションには、以下の2つのサービスがあります。
■ソリューション① サーバー負荷の「見える化」
正常に稼働しているシステムであっても、実は水面下で問題が発生しており、そうした異常が見過ごされていることが多いものです。また、現在は問題がなくても、あと何年その状態を維持できるか見通しが立っていないのではないでしょうか。
サーバー負荷の「見える化」では、正常値から乖離した異常時の状態も数値化し、今後のリソース状況の予測を算出。データベースサーバーの“健康診断”を実施することで潜在的なトラブルの芽も発見し、最適なスペック選定やキャパシティプランニングをご提案します。
■ソリューション② データベースの「性能改善」
データベースの性能レポートから、パフォーマンスの低下につながっている原因を分析。性能トラブルの芽を早期に発見するとともに、既存トラブルの根幹的な解決策やパフォーマンス向上のための改善策をご提案します。
ソリューションご利用時に提供いただく情報
診断時はデータベースの定義体や性能情報が対象となるため、お客様の実データをご提供いただく必要はありません。安心してデータベース改善ソリューションをご利用いただけます。
おわりに
データベースはシステムの要であるため、クラウドやAIが発展すると、その重要性がさらに高まっていきます。
システムの「現在の状況」を分析・把握して将来の見通しを立てたいときや、データベース技術の相談相手が欲しいとき、システムコストを見直して事業継続における将来への投資コストを少しでも確保したいときには、お気軽にヴィンクスにご相談ください。
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