AI活用事例 「MDware AI客数予測サービス」 | 赤池 智貴 | VINXニューリテール・コラム | 株式会社ヴィンクス| 流通小売業向けシステム

VINXニューリテール・コラム - 赤池 智貴

VINXニューリテール・コラム

AI活用事例 「MDware AI客数予測サービス」

AI活用事例 「MDware AI客数予測サービス」

はじめに

あらゆる店舗業務の計画の基礎となる重要データ「来店客数」。しかしその予測はベテラン店長でも苦労するものです。今回はAIによって来店客数の予測を支援する「MDware AI客数予測サービス」をご紹介いたします。

 


あらゆる業務の基礎データ=来店客数の予測

店舗の運営において、客数の予測は商品の発注や製造・スタッフシフト・売上予算の作成など、あらゆる業務に関係する重要なデータのひとつです。しかし客数の予測は簡単ではありません。

例年の実績データをベースにしつつ、曜日や祝祭日、天気予報(天候や気温)、予定している販促活動(キャンペーン、チラシ配布、店舗イベント)、さらには近隣でのイベントなどの要素を加味しなければならず、多くは店長の勘や経験に頼っているのが実状かと思います。

そのため、ベテラン店長のいる店舗と、新任店長の店舗とで、予測精度に差が出てしまったり、精度を高めようと繰り返し計算を行うことで時間やコストを要してしまったりと、課題や悩みを抱えていらっしゃるのではないでしょうか(図1)。

 


図1. 客数予測にまつわるさまざまな悩みや課題

 

高精度な予測を実現した「MDware AI客数予測サービス」

こうした課題を抱えていらっしゃるお客様にご紹介したいのが、ヴィンクスの「MDware自動発注システム」の拡張機能である「MDware AI客数予測サービス」です。

名前の通り機械学習(AI)技術を活用しているのが特徴で、客数、気象情報、販促情報などで構成される過去の実績データを与えることで、見込まれる客数の推定値をAIが算出するサービスです。膨大なデータの中から店舗ごとの傾向(機械学習で言う特徴量)を自動的に抽出しますので、人間では判断が難しいようなデータであっても高精度な予測が可能です。(図2)

「MDware AI客数予測サービス」が算出した客数を参考に、商品ごとのPI値(パーチェス・インデックス値)を乗じて発注数を決めることで、余剰在庫や欠品のない商品管理が実現されます。

「MDware AI客数予測サービス」は「MDware自動発注システム」との併用をお勧めしていますが、クラウド上の独立したアプリケーション(いわゆるSaaS:Software as a Service)としてご提供しておりますので単体でもご導入が可能です。「MDware自動発注システム」以外の他社システムとの組み合わせも含めて、お気軽にご相談いただければと思います。

 


図2. 「MDware AI客数予測サービス」のイメージ

 

活用中のお客様からも高い評価

実際に「MDware AI客数予測サービス」を活用されているA社様の事例をご紹介iたします。

A社様は、店舗(店長)ごとの予測精度のバラつきや、商品の発注数量の確定に時間が掛かっていたなどの課題を抱えておられました。

ヴィンクスではA社様から過去実績データをお預かりし、アセスメントを行って機械学習モデルを構築したところ、お客様がそれまで使われていた計算式や各店長の平均的な予測精度を上回る結果が得られました。
さらなる精度の向上を狙って特徴量の追加や見直しを実証期間中に行い、ベテランの店長と同程度まで予測精度を高めることに成功しています。

 


図3. 「MDware AI客数予測サービス」を活用されているお客様の声

 

A社様からは、「天気予報の更新など外部要素の変化をすぐに反映できることもあり、精度が高いと感じた」、「新任として店長を務めているが、経験に左右されずに適切な予測が得られるため、参考にさせてもらっている」、「台風や大雪などが予想される場合にのみ人手で修正すれば済むので、客数予測の時間を短縮でき、そのぶんをほかの業務に活用できる」といったご評価を頂戴しています(図3)。

 

このように「MDware AI客数予測サービス」は、来店客数予測に関するお悩みや課題の解決に役立つサービスです。商品の発注数や惣菜・弁当の製造量の決定、売り場人員のシフト計画の作成、売上予算の策定などにご活用いただければと思います。

なお、ヴィンクスではこれからもさまざまな目的や領域でAI活用を進めていく予定ですので、ご期待ください。

 


「MDware自動発注クラウド」のページを見る
「MDware AI 客数予測サービスのご紹介」の動画を見る

この記事へのお問合せ

赤池 智貴 Tomoki Akaike

特定顧客第1事業本部
MDシステム部 システムサービス3課
課長

詳しくはこちら