【期限間近!】6月中に切り替えを!Googleアナリティクス4がやってくる。 | 大久保 和幸 | VINXニューリテール・コラム | 株式会社ヴィンクス| 流通小売業向けシステム

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【期限間近!】6月中に切り替えを!Googleアナリティクス4がやってくる。

【期限間近!】6月中に切り替えを!Googleアナリティクス4がやってくる。

はじめに

Google アナリティクスの最新バージョンであるGoogle アナリティクス4(以下、GA4)。従来のバージョンであるユニバーサルアナリティクス(以下、UA)からの切り替えが現在必要となっているなかで、今回の記事ではGA4について解説します。
 

なぜ、GA4への切り替えを急がなくてはいけないのか

Googleアナリティクスとは、Googleが提供するWebサイトのアクセス解析サービスです。Webサイトにアクセスしたユーザーの地域情報・属性、ページごとのアクセス数・滞在時間などを分析できます。ECサイトを運営している企業の多くは、Googleアナリティクスを利用してユーザーの行動分析を行い、集客・売上の向上に役立てています。

このように、ECサイトを運営する小売業にとっても重要なGoogleアナリティクスですが、既存のバージョンであるUAは、2023年7月からデータの計測ができなくなり、2024年にはデータの閲覧も行えなくなります。有償版のユニバーサル360(以下、UA360)も、2024年7月からデータ計測を終了することが決定しています。
 


こうした状況のなか、今後もECサイトの分析を行っていくためには、最新バージョンであるGA4への切り替えを行わなければなりません。

GoogleがUAからGA4へバージョンアップを行ったのには、主に以下のような背景があります。

① ユーザーの行動の変化
スマートフォン利用者が増加し、複数のデバイスを使用しながらWebサイトとアプリを横断して行動するユーザーが増えました。現行のUAではそうしたユーザーの行動を把握することが難しかったため、Webサイトとアプリの両方のアクセス解析を行える機能が求められていました。

② 個人情報保護の規制強化
GDPR(EU一般データ保護規制)やCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)の施行により、個人情報のデータ規制が厳しくなっています。また、サードパーティCookieの廃止が進んでいることから、ユーザー追跡やプライバシーに配慮したデータ取得を行う必要性も生じています。
 


GA4とは?UAとはなにが異なる?

GA4とUAはまったく別の解析ツールとして認識しておく必要があります。GA4はWebサイトを計測する「軸」がUAとは異なり、ページビューではなく、イベント(=ユーザーのアクション)を計測の指標とします。



このように計測方法がまったく異なるため、UAからGA4への移行は簡単ではありません。できるだけ早期に、GA4への移行作業を進めることをおすすめします。


GA4ではなにができる?

GA4に切り替えることで可能になることを、いくつかご紹介します。

【GA4で可能になること ①】 詳細なアクセス解析 
GA4ではWebサイトとアプリの両方のデータを横断的に計測し、お客様(ユーザー)のカスタマージャーニーをより詳細に把握できます。
 


例えば、「PCとスマホのどちらの端末でのアクセスが多いのか」や「お客様がどのページで離脱することが多いのか」を計測し、離脱率の多いページに関しても端末ごとに分析できます。

さらには、ECサイトへのログイン情報などをユーザーIDとして利用することで、どのデバイスからアクセスしても同じ顧客として識別し、お客様の行動をより深く理解できます。
 


アクセス解析の具体的な活用例を見てみましょう。

《アクセス解析の活用例》
デバイス横断で曜日・時間帯別のユーザーの行動を分析

 


GA4で分析を行った結果、以下のことが判明したとします。
 

平日の夜 = 商品ページへのアクセスが多い/商品の購入は少ない
土日        = 商品ページへのアクセスは少ない/商品の購入が多く、単価も高い
平日の昼 = 商品の使用例の紹介ページへのアクセスが多い

平日に商品を探して土日に購入するお客様が多いことがわかったため、以下のようにECサイトの施策を変更できます。
 

平日の夜 = 広告は行わない
土日        = 広告の出稿を増やす
平日の昼 = 購入者に商品の使用例の案内を送る 

 
こうした施策によって広告費用を変えずに売上アップを図れると共に、購入後のお客様を効果的にフォローし、リピーター率も向上させることが可能です。

《アクセス解析の活用例》
コンバーションにつながったページの分析


PCからもスマートフォンからも、特集ページを閲覧したお客様のコンバーション率が高いことが判明したとします。その場合は、サイトTOPからの導線を工夫して特集ページへの遷移率を高めることで、コンバーション率をアップできます。


【GA4で可能になること ②】 Google BigQueryへエクスポート可能 
従来はUA360でしかできなかったGoogle BigQueryへのエクスポートが、無償で行えるようになりました。GA4で計測したデータを利用し、高度な分析が可能です。


【GA4で可能になること ③】 異常検知 
機械学習(アナリティクスインテリジェンス)を活用し、データを自動で分析できます。アクセス数の急激な減少など、サイトに問題が生じれば検知し、すぐに通知してくれます。
 


【GA4で可能になること ④】 法律に準拠したデータ保持 
ECサイトにアクセスしたお客様の設定に応じて、Cookieやトラッキング技術を使用するかを判断し、データ収集を行えます。GDPRやCCPAなどの規制に準拠し、ユーザーのプライバシー保護に配慮したサービスを提供できます。

 

おわりに

お客様のニーズや環境は常に変化しており、ECサイトを運営していくには継続的な分析と改善が重要です。ぜひGA4を活用し、CX(顧客体験)の向上に取り組んでいただければと思います。

ヴィンクスでは、ECサイトの運営だけでなく、デジタル体験の提供なども支援しています。ご興味がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事へのお問合せ

大久保 和幸 Kazuyuki Okubo

リテールソリューション第2事業本部
デジタルリテール1部第1課
プロジェクトマネージャー

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