需要予測の誤差は5%未満!? AIが解決する小売業の課題とは? | 西田 智仁 | VINXニューリテール・コラム | 株式会社ヴィンクス| 流通小売業向けシステム

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需要予測の誤差は5%未満!? AIが解決する小売業の課題とは?

需要予測の誤差は5%未満!? AIが解決する小売業の課題とは?

はじめに

小売業では今、人手不足が大きな課題となっています。コロナ禍の影響、熟練スタッフの高齢化、厳しい雇用環境など、さまざまな要因によって人手不足が深刻化しているのです。また、食品ロスの問題など、小売業の企業が改善に取り組むべき社会課題もあります。これらの課題の解決に貢献するAI需要予測について、この記事ではご紹介していきます。

元動画:『「AI需要予測サービス」による店舗DXの推進 ~AIによる業務効率化の実現~』の動画を見る

 

AI需要予測によって「自動発注」の精度が向上

小売業の発注業務を効率化する「自動発注」においても、近年ではAIが活用されています。ここでは、「自動発注」の発展の経緯と共に、AIによって可能になった高精度な需要予測について解説します。

■ 販売基準型
「自動発注」という言葉は20年以上前から使用されており、ヴィンクスでも販売基準型と呼ばれる方式の自動発注サービスを提供してきました。商品が売れた分だけ発注をかける非常にシンプルな方式の自動発注サービスです。
 


■ 需要予測型
販売基準型のサービスの次に登場したのが、現在主流となっている需要予測型の自動発注サービスです。需要予測型の多くは、一定期間の販売実績からPI値と呼ばれる購買指数を算出し、店長が予測する来店客数と掛け合わせて販売数(=需要)を予測しています。この手法は、賞味期限の短い日配品やお惣菜に対して有効な需要予測として広まりました。
 


需要予測型自動発注サービスを導入した企業は、発注業務の負荷や食品ロスなどを軽減できました。しかし、システムの性能面での課題から、その需要予測の精度には限界もありました。

■ AI需要予測型
需要予測型よりもさらに精度を高めるために活用され始めたのが、ビッグデータ解析を可能にするAI機械学習の技術です。
 


過去数年間の店舗別/日別/SKU※単位などの実績と、それに紐づく販促や特売の情報、気象条件などを分析し、より高い精度で数多くの商品の需要予測ができるようになりました。
※SKU:Stock Keeping Unit。在庫管理上の最小の品目数を数える単位。

例えば、冷やし中華のような季節性の高い商品も、気温との相関関係や特売商品のカニバリを考慮した需要予測が簡単に行えます。
 



ヴィンクスが支援したAIの活用実績


ヴィンクスはこれまでに、小売業のさまざまなお客様のAI活用をサポートしてきました。今回はお客様のAI活用をサポートした事例を2つご紹介します。

〈事例①〉日別の来店客数予測
ヴィンクスが最初にAI活用をお客様からご相談いただいた際の内容は、「AIで日別の来店客数を予測したい」というものでした。従来は店長が予測していたのを、AIが代わりに予測することで、日々の発注業務の精度を向上させたいとお客様は考えていたのです。また、時間帯別に細分化して来店客数を予測することで、売場スタッフの配置を最適化したいというお客様のご要望に対応した事例もあります。

〈事例②〉発注業務の自動化
来店客数の予測とは別のアプローチから、発注業務の精度を向上させた事例もあります。商品の販売数そのものを予測し、発注業務を自動化させたAI活用です。特に日配品やお惣菜などの賞味期限の短い商品は、AI活用による発注数量の最適化が推進されています。

もちろん、スーパーマーケット以外のお客様でもAI活用は進んでいます。アパレル商品の需要を予測し、その予測をもとに生産計画を立案したいというご相談や、飲食店でのシフトマネジメントや原材料発注の最適化をしたいというご要望などを受け、さまざまなテーマでお客様とともにAI活用の研究を続けています。

 

ヴィンクスが提供する「AI需要予測サービス」

最後に、ヴィンクスが提供する「MDware自動発注」についてご紹介します。「MDware自動発注」では現在、AIによる需要予測サービスを2種類提供しています。

① 客数予測サービス


ひとつは、すでに需要予測型の自動発注サービスを導入済みのお客様に向けたサービス。客数予測を店長の代わりにAIが行うことで、予測の精度を高められます。すでに2年以上ご利用いただいているお客様もいるなかで、予測の誤差は平均で5%未満となっており、非常に高い評価を得ています。

② 販売数予測サービス


もうひとつは、発注勧告数そのものをAIが予測するサービスです。需要予測による自動発注をこれから導入しようと検討されているお客様には、こちらのサービスをおすすめしています。

 

ヴィンクスが提供する「AI需要予測サービス」

ヴィンクスが提供するAI需要予測サービスは、現場のご担当者にその特性をしっかりご理解いただき、発注数量の根拠を納得いただけるサービスです。ご興味をお持ちになりましたら、シミュレーションで一定期間お試しいただき、AIによる需要予測のメリットをご体感いただければと思います。お気軽にお問い合わせください。

 



元動画:『「AI需要予測サービス」による店舗DXの推進 ~AIによる業務効率化の実現~』の動画を見る



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この記事へのお問合せ

西田 智仁 Tomohito Nishida

特定顧客第1事業本部
副本部長 / ソリューションサービス部部長

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